大いなる誤解。S&Lミュージックは、特定の一企業体ではない。

S&Lミュージックの性格付けについて、大いなる誤解があるようだ。

日本のポピュラー音楽界初の"コモンレーベル"

その意味が、どうも正しく伝わっていない。

全く新しい概念だから、やむを得ないといえば、そうなのだが。

この"コモンレーベル"は、いわゆるレコードレーベル、すなわち一般の会社のように、次から次へと誰でもがその気になりさえすれば作れる、作っていい、ってものではない。

基本的には、ポピュラー音楽界において唯一無二(特定組織として唯一無二という意味ではない)の存在なのだ。

なぜなら、その目指すところは、日本の新しいポピュラー音楽界の創生、すなわち業界全体、業界そのものの体制整備であって、特定個別の利益追求などが目的ではないからだ。

もちろん、同趣旨のコモンレーベルの設立を排除するものではない。

ただし、このコモンレーベル、その定義は、全く新しい概念ゆえに、S&Lミュージックの定義そのものであって、その理念、活動と整合するものでなければならない。

すなわち、第2、第3のコモンレーベルが生まれるとするならば、固有名詞はどうであれ、運営体制がどうであれ、S&Lミュージック第2号、同第3号といった位置づけなのだ。そして、それらは日本のポピュラー音楽界の責任ある構成要員として適切に連帯しなければならない。

その基本的な考え方は、

①一定レベルの実力を有する真摯なアーティストの自由意志に基づく網羅的な登録

②アーティストの著作権の扱いを適正化する環境整備

③アーティストの活動を支援する音楽出版社、音楽制作会社等との的確な連携

④レーベルの取組み自体は非営利かつ民間音楽市場に対して中立

であり、①は、一般社会で言うならば戸籍のようなもので、アーティストの社会的認知を意味し、②は、その基本財産である著作権の保護、③は、アーティストが実力に応じてそれに相応しい活躍ができる環境整備を意味する。

そして、それらは、ある意味、ポピュラー音楽界の社会インフラ、市場基盤とも言うべきものであり、それらの整備を担うコモンレーベル自体は、いわばポピュラー音楽界の行政的役回りを果たす存在であり、それゆえ④のように、原則として非営利かつ民間市場に対して中立でなければならない。

したがって、S&Lミュージックが当面の取組みとして始めたマッチングサービスも対象を原則として公的主体に限定しており、民間市場については、社会の最小単位でもある夫婦を結成する通常は一生に一度の儀式であるウェディングのみを、あくまで例外として扱っているものである。

縷々解説したが、このような取組みは、一朝一夕に全国展開できるものではないし、一つの組織だけで成し遂げるには、相当な無理があるのかも知れない。

しかし、それはやりようによって、今後の展開次第で何とでもなるはずだ。

現在、社会にあまたある様々な分野の全国規模の業界組織も、最初の一歩は、ほんの小さな萌芽であったに違いない。

S&Lミュージックは、まさに、その萌芽として発足したものである。


  平成28年11月23日

        S&Lミュージック

企画立案スーパーバイザー

きいちろ(加古貴一郎)